使用楽器紹介 楽器関連

楽器紹介-メインギター(ESP FLV-561)

 こんにちは香港B型です。
 しばらくニコ生な話題が続いていたので、ここで趣向を変えましてメインで使っている楽器なんぞを紹介しようと思いました。先に申しておくと、私はフライングVをこよなく愛する者です。ので、必然的にフライングV推しの記事となります。変形ギターの王道であるフライングV、その魅力の一端でもよいので紹介できれば良。
 ですが、まず紹介するにも久々自分のギターについて考えると何年製でどこで買って何のピックアップが乗っているとか何の木材だとか全然忘れている次第でダメダメ。20年前には自分のホームページとかあってインストゥルメントなコンテンツを作っていっぱしのミュージシャンみたいな楽器・機材紹介をして悦に浸っていたんですが、そのホームページの跡形もありませんで、記憶とか保証書とかからしか情報が無い為、思い出しがてら備忘録的に書いておこうと思いました。ここに書いておけば恐らくいつまでも残るであろう(鯖代を払い続けられる限り)。
 そしてその第一弾が当稿でして、第一弾はやはり動画出現率100%のメインギター、私の代名詞、世界に1本のフライングVをご紹介いたしたい。 

ESP FLV-561(通称:弟)

  • 年代:2002年4月完成、BigBoss仙台店にてオーダー。
  • FRONTPU:ESP Sustainer DriverPU + Seymour Duncan APS-1
  • REARPU:Seymour Duncan TB-6
  • 木材:ホワイトアッシュ
  1. PU切替
  2. ボリューム
  3. サスティナーボリューム
  4. サスティナーモード切替
  5. サスティナーON/OFF切替
  6. ミュートスイッチ

見た目はオールド'64フラV、音はモダンなストラト系

 ぱっと見はGibsonの古き良きFlying Vです。当時のメインが67'リイシューで、フラV=自分なイメージが自他共にあったので、オーダーメイドする際もその外見は譲りませんでした。ただ、そのまんま同じ仕様にすると作る意味も何もないので、自分が要求する点を詰め込んだオーダーをしてみたのを覚えています。下リストが譲れない条件でした。

  • エフェクター乗りの良い音。キレイなクリーンが出ること。
  • フロイドローズのロック式アーム。
  • サスティナー載せたい。
  • スイッチング奏法用のミュートスイッチ欲しい

キラキラしたクリーンサウンドの代償

 スタンダードなギブソンVは大体木材がマホガニーでハムバッカーピックアップでゴーっとした中域しっかりの音圧だと思うんですが、野太い音よりは繊細な音を欲した所、木材がアッシュになり、ピックアップ配置もフロントシングルリアハムの構成になりました。フロントハムに一見見えますが、片方はサスティナーなので音は出ません。いわゆる単なるS-H配置です。リアタップはできない。
 ピックアップですが、当初はコレをチョイス。フロントがSeymour DuncanのAPS-1、リアは同社のTB-4を最初載せてましたが、色々違和感があったので後日TB-6に替えて現在に至ります。


繊細なクリーンに定評のあるAPS-1。

メリットとデメリット

 メリットは、まあキレイなクリーンサウンド。本家ストラトには敵いませんが、切れ味抜群のエッジがあるバキッとクリーンが出ます。且つ、リアはハムなので、両者良いとこどりのオールラウンダーみたいな使い方が出来るところ。最高な所は、フロントリアのハーフトーンがツボな所。クリーンでも歪みでもそのまま使える、今でもお気に入りなポイントです。
 デメリットは、重い所。ただでさえ重いアッシュ材を使っているのに、ボディがでかいフライングVときたもので更に重いです。ホワイトアッシュはベースでよく使われますが故にベース並みに重く、非力な私にはちと辛い点なり。加え、マーシャルアンプとの相性が最悪な点。ギブソンVぽい見た目ですが、アンプ直すると本当にペラい音が出て笑えます。リハスタには大抵マーシャルが置いてあるので、まともな歪みを出すにはエフェクターが必須で荷物が増えまくるのが難点。しかし良い所もありありで、ジャズコ(Roland Jazz Chorus)直すると、昇天しそうなナイスクリーンが出たり、モダンアンプ、例えばHughes&KettnerとかDiezelとかENGLとかはアンプ直で笑っちゃうほどの良音が出る。そんな不思議さんに仕上がった所とかがメリットかも。持ち主に似て大分ひねくれているかもしれません。

ロック式アームは楽しい

 それまでGibson FlyingVをメインに演奏していましたが、初めて買ったギターがロック式アーム付いてたり、借り物で部屋引き用として使ってたのがFERNANDESのサスティナー付きギターでそれもロック式アームのだったりして、やっぱりアーム欲しいと思い、オールドVタイプに付いてる、そんなモデルでしっくりくるのが売ってないのでじゃあ作っても良いかもと思ったのもキッカケ。
 今思えばそんなアーム多用するタイプのギタリストでもないんですが、ここぞという時のギュワーン(語彙力)とか、トリッキーな事が出来るのがメリットかと思います。「あいつこそがテニスの王子様」カバーでは、コードのビブラートで使いました。そんな事が出来るのもアームの良い所ですよね。
 デメリットは、チューニングが面倒臭いとか、ライブ中弦が切れるととんでもない事になるとか、変則チューニングに簡単に対応できないとかでしょうか。ライブに半音下げやらドロップDやら変則チューニングを盛り込まれると別にギターを持って行かないといけないとか分からない人は何でですか?と疑問でしょうが、これだけで1ブログ書けそうなので割愛致します。答えはまたいつか。

人類の叡智だサスティナー

 サスティナーとはFERNANDES社のギターによく乗ってるシステムで、簡単に言うと半永久的に弦が振動する=音が鳴り続けるってシステムです。半永久的ってのは語弊ありかも。電池が続く限りが正解。前述した借り物のFERNANDESギターにコレが搭載されていて感動したのを覚えています。通常、大型アンプからのフィードバックで長いサスティンを得られることはできますが、フィードバックに依らないロングサスティンが出せる、しかも小音量で音色を選ばず。LUNA SEAのSUGIZO氏みたいやーと当時ウキウキしながら弾いてました。何ならクリーントーンとか通常伸びる筈のない音までずっと伸びます。そういう通常のギターで出来ないプレイが出来る事で、ちょっと発想が広がったりします。
 それを是非搭載して下さい。と、何も知らない私はESPさんに頼んだんですが、実はESPとFERNANDESはどうも仲が宜しくない様で、良い返事を頂けませんでした。いや、実際載せてるプロモデルもあるじゃないっすか、そこを何とか。と頼んだ記憶。
 後日、ウチ(ESP)で試作してるサスティナー載せていい?お下がりだけど。と連絡があったので、誰のお下がりですかって聞いたらSUGIZO氏って言われたので快諾。まさかの名前で驚きましたよね。とまあ、めでたくサスティナーを搭載する事に成功した訳です。その後ESP製サスティナーが製品化されたりして私は実験台だった模様。
 デメリットというか今思えば、FERNANDES社の9V稼働でモード切替3段のタイプが最高だったなぁと後悔しますが、そんなに多用する機能でもないので妥協して使ってます。ちなみに18V稼働なので9V電池2本食いです。弾けば弾くほど金掛かります。あと、伸びる音はリアピックアップ音限定なのも悲しい。しかし、デメリットを覆すだけのメリットがあると個人的には思います。何で使ってる人少ないんだろう。E-bowでよくね、とかそんな意見はごもっとも。それでも私はギター本体に装着されててほしい。
 現在ESP製サスティナーは廃盤。導入したいならFERNANDES社一択な様です。現役で使ってるって方、私以外に居るの?


手に持って弦に近づけるだけでサスティナーと同様の効果が得られる。

ミュートスイッチも欲しいよね

 単純にスイッチング奏法がしたかっただけです。フロントボリュームとリアボリュームが付いてるギターで片方をゼロにしてピックアップ切替をON/OFFすると音が消えたり現れたりみたいな偶にしか使わない奏法があるんですが、いちいちボリュームツマミを弄るのも面倒ですし、単純に音の出力をON/OFFするだけのスイッチを設ければいいだけです。
 音を出したくない時のOFFスイッチとしても機能しますし、何なら全ギターにデフォルトで付いてて欲しいスイッチだとは個人的に思っています。いや、改造して付ければいいだけなんですけども、ボディ形状次第では木を削ったりとか素人にはハイリスクな作業だったりそんな場合もあるので、付けれたら付ける、そんなスイッチ。

その他よもやま話

 当初はリアピックアップがTB-4でした。よくJBとか言われる一番売れてるやつ。当時ピックアップなんかよく分からなく何でこんな種類あんの大体どれも同じじゃないのじゃあ一番定番なやつお願いしますって感じで決めましたが、しばらく使って、どうもドンシャリな感じが違うかなと思って相談したところ、TB-6というピックアップを勧められ、現在はそれに落ち着いています。ディストーションとか通称ついてるやつです。ミドルレンジが上がって納得したかと思います。
 その他、このギターならではの特徴があるとするならば。ネックの太さでしょうか。一般的なギターより太いと思います。ネック幅を決める際、色々持ってみてしっくり来たのが太いやつだったんです。本当にいいの?って確認されましたが、結局そのまま作りました。厚みを測りたいがノギスが行方不明で測れませんいつか測ります。
 色々な人に試し弾かれた際、太っ!と言われたので太いんでしょう、多分。その分、握りやすいと思うんですけども、速弾きギターは薄い方が有利とか言われてますので、そういったスタイルには不向きなギターになっちゃっています。超絶テクニカルプレイはできないので、問題なしというかネック薄いギター弾き辛いので良し。
 というか、自分の好みに物を合わせる、というよりかは物に自分を合わせるスタイルなので、何でもいいっちゃいいです。結果極太ネック、激重ボディだけども、まぁヨシ!弾きこなすもこなさいも、いい音出すも出さないも自分次第、と思って弾いています。


現在のリアPU、TB-6。

苦楽を共にしてきた相棒

 ESPのオーダーメイドって無駄に高いと思いますし実際そうなんですが、当時つるんでいたバンド仲間が揃いも揃ってオーダーしてやがるんです。貧乏学生やってた身分、どこにそんな金あるんだと思いましたし、大体ろくに弾けてもいないマシな音も出してない奴が立派な物を持ったって何も変わってない現状も見ていて、ブランドイメージとか営業に騙されてんなぁー怖い怖いと思ってましたが、自分もうっかり連れてかれて、見積もりだけ、という話が結局ローン組む話になっててアレ?って結末になったのはいい思い出。
 当時は安月給バイトで生きてましたが、勢いで組んだローンもあり3年は辞めねえで頑張るしかなくなり、現在の仕事で頑張る自分が形成されたかもしれません。結果、そのバイト先で成り上がった先が今なんだから人生わかんないもんです。あの時ローンを組んでなかったら別の世界線があったかもわかりません。
 あと未成年であった当時、親に相談して許可貰わないといかんかったのですが金額が金額なので嘘つきました。30万くらいって半値を言いましたが、お陰で今でも30で通しています。実際は型番の通りの値段です。値段相応の音が出るかと言われれば違う気はするがまあよかろう、思い出はプライスレスだ。何はともあれ、今のところ人生最初で最後のローンでした。借金嫌いなので、ローンは今後したくないです。車?家?何を言います。一括命です。
 とりあえず2002年からお付き合いしているギターですが、その間色々ありました。最初は全然鳴らなかったボディも、ある程度鳴ってくれます。ずっしり来る重みも何だか愛おしいもんです。座って弾き辛いのはフラV永遠の課題。病める時も健やかな時も、時には録音にライブに動画にとしっかり役割を全うしてくれる相棒です。これからも何卒よろしくお願いいたしたいが、形に特徴がある奴だけに、持つ者にもそれなりの風格が求められると聞くフライングVシェイプ。似合わない人には本当似合わない不思議なギターですが、これからも似合う奴で居続けられたらいいなぁーと思い、紹介を終わります。
 次のギターを紹介するとしたら、兄貴分のギブソンVかと思うので、次回もフラV愛の記述継続。では。

-使用楽器紹介, 楽器関連
-, , ,